上毛電気鉄道 メモ
☆上毛電気鉄道大胡駅駅舎
昭和前/1928
木造平屋建、スレート葺、建築面積53㎡
市の東部に位置する。桁行12m,梁間4.5m規模で,木造平屋建,切妻造,平入とし,東面と南面に庇を張り出す。外装は下見板張及び漆喰塗とする。前橋市と桐生市を結び,近代群馬の基幹産業である養蚕・製糸業の発展を支えた上毛電気鉄道の施設。
☆上毛電気鉄道大胡駅変電所
昭和前/1928/1943増築
鉄筋コンクリート造平屋建、建築面積166㎡、地下室及び石垣付
駅舎より約75m南西に位置する。変圧器,整流器等を収容し,交流から直流への変換を行う。建築面積122㎡の機器室の北側に,事務室を増築し,当初部分は縦長窓を配し,東妻面に柱形をあしらうつくり。増築部分を含め全体に蛇腹を廻らし外観を整える。
☆上毛電気鉄道大胡駅電車庫
昭和前/1928
木造平屋建、スレート葺、建築面積588㎡
駅舎より約200m西に位置する矩形電車庫。主体部はたちの高い2棟の切妻棟を並列させた桁行32m,梁間11m規模の木造平屋建で,引込線2線を収容し,作業場等を附属する。下見板張で,小屋組キングポストトラス。現存する電車庫の中で我が国初期の遺構。
☆上毛電気鉄道大胡駅引留鉄塔
昭和前/1928
鉄骨造、高さ6.3m
中継鉄塔より約25m北に位置する。西側に位置する変電所への引込線が分岐する母線を引き留めるための構造物。高さ6.3mの矩形平面の柱状鉄塔。規模は小さいが,中継鉄塔と引留鉄塔間で電力の減圧を図る変電設備のための重要な施設。
☆上毛電気鉄道大胡駅中継鉄塔
昭和前/1928
鉄骨造、高さ6.1m
避雷鉄塔の直角方向に構える構造物。脚間4.9m,高さ6.1m規模の門形鉄塔で,ボルト接合により等辺アングル材をワーレントラス型に組み立て,上下の梁に長幹碍子を3箇所づつ取り付ける。母線の中継と避雷鉄塔分岐線の中継を行う。
☆上毛電気鉄道大胡駅避雷鉄塔
昭和前/1928
鉄骨造、高さ5.0m
受電鉄塔より約20m北に位置する。母線に対して直角方向に構える門形鉄塔。脚間4.8m,高さ5.0m規模で,ボルト接合により等辺アングル材をワーレントラス型に組み立て,2連の懸垂型長幹碍子を3箇所に取り付ける。避雷器への分岐線を支持する。
☆上毛電気鉄道大胡駅受電鉄塔
昭和前/1928
鉄骨造、高さ8.5m
変電所より約40m南に位置する。電力会社から送電される三相交流の高圧電力を受電する。北側には手動による回転碍子を取り付け,断路器の役割を果たす。鉄塔は南北に配された2基の門形鉄塔を連結して椅子形とし,特徴的な形状をみせる。
☆上毛電気鉄道渡良瀬川橋梁
昭和前/1928
鋼製8連桁橋、橋長157m、コンクリート造橋脚7基及び橋台2基付
渡良瀬川に架かる、橋長157m、単線仕様の上路式鉄道橋。上部構造は8連の60ft鈑桁で、下部構造は鉄筋コンクリート造の橋台2基及び橋脚7基よりなる。前橋市と桐生市を結ぶ上毛電気鉄道に築かれた大規模構造物で、開通当初の姿を今に伝える。
☆上毛電気鉄道荒砥川橋梁
明治/1903・1928/1947改造
鋼製4連桁橋、橋長47m、コンクリート造橋脚3基及び橋台2基付
大胡駅の東方を南北に流れる荒砥川に架かる単線仕様の橋梁。明治36年製,40ftの3連鋼鈑桁と,昭和3年製,20ftの単鋼鈑桁からなり,いずれも上路式とする。橋脚及び橋台は河川改修に伴い昭和22年に建設。明治期の輸入鈑桁を用いた貴重な現役橋梁。
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