《グンマを話そう》
○坂東太郎の伊勢参り
ある昔、東村沢入りから坂東太郎がお伊勢参りへ出かけた。 お参りも終わり宿を出ようとすると財布が無いのに気づいた。 困り果てた太郎は宿屋の主人に「何かの用事で上州にきたら沢入りによって下さい、お支払いします」と頼み込んで帰った。
何年か後、宿屋の主人が上州に来ることがあり、沢入に太郎を尋ねた。 しかしながら、坂東太郎を知る村人は居なかった。 主人は仕方なく渡瀬川の中にある坂東太郎と言う岩を見に行った。 はたして岩の上には、宿に泊まった時太郎が身につけていた箕と菅笠と宿賃が置いてあった。
※「坂東太郎の伊勢参り」は、前橋市上新田の利根川にも伝えられる。
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