群馬での暮らし:鬼と長イモ
《グンマを話そう》
○鬼と長いも
ある昔、白根山・四阿山には悪い鬼達が住んでいた。 ある五月節句鬼は「人間は柏餅をうまそうに食べてるな、オレもうまそうな人間を食うことにしよう」。 鬼がある家の前に来ると、家の中では長いもをおろしてトロロ汁を作っていた。 鬼は、「あれがご馳走か、角をおろせばいいんだな」と自分の角を少しくじいておろしてみたが、硬くて歯が立たなかった。 そのうち、家の中では美味しそうにトロロご飯を食べ始めた。 鬼は「こんなに硬い鬼の角をうまそうに食うなんてなんて恐ろしい」、と言って山へ逃げ帰り再び麓に降りてくることはなかった。 これ以来、「長いもは鬼払いによい」と言われるようになった。
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