十日夜
○とおかんや(十日夜)
旧暦十月十日、稲の刈上げ行事。 夜になると、子供達が藁鉄砲(ツトッコ・トウカンボウ・ワラヅト)で地面を叩いてまわる。 大根が育つ・音に驚いてモグラが土を起こすのを防ぐ等とも言われている。
○朝そばきりに 昼だんご 夕めし食ってぶっぱたけ(ひっぱたけ)
○とおかんやはいいもんだ 朝そばきりに 昼だんご よう飯くっちゃ はらだいこ
○十日夜(九日夜) 十日たったら おいべすこう
と歌いながら家々の土間を叩き、お菓子や果物をもらう。 自分でつくったお面をかぶることもある。
○十日夜のわら鉄砲 麦も小麦も よくできろ
○十日夜 十日夜 十日の晩にゃ ねらんね
※十日夜に関しては、「大根の年取」とも言い大根に関する伝承も多い。 カエルの伝承もある。
※十日夜は、地域によっては虫供養の日でもあった。
※桐生・伊勢崎・佐波・新田、などでは九日夜となる。 これは、源義経奥羽地方平定のおり十月十日に人夫として召しだされたので、九日夜に餅をついて夫役に出たとされている。
※十月九日はオクンチでもある。
◇九日夜
義経一行か東村国定にたどり着いたのが十月九日、そこで国定村人は餅をついてもてなした。 九日夜については、赤堀・伊勢崎・藪塚本町、にも言い伝えがある。
◇蛙餅
十日夜には、カエルにあげる餅を供える。(蛙が鳴くのは稲を守っているのだ、ごくろうさまの意) また、カエルが餅を背負って出雲の神様に届けるので、早くに搗いたのが良いとされた。(境町)
☆十日夜補足
十日夜の餅を搗いたら臼と杵はそのままにしておくと、カカシサマが踏み台にして天に昇る。
○菖蒲打ち
端午の節句に、菖蒲を三つ編みにして地面を叩く。
☆虫送り
稲・粟などの虫害を悪霊の仕業と考え、これを村から追い出す行事。
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