《グンマを話そう》
○釣鐘を傘にした庄衛門(前橋)
むかし引間村に庄衛門という力持ちがいた。 庄衛門は仕事嫌いで、ぶらぶら遊んでばかりいた。 ある日、庄衛門が赤ん坊を背負い田の草取りをしているのをみた村人が誉めると、「赤ん坊じゃねえ、おれの隠所は特別でっけえんで腹に二まわりしてその先を背負っているんだ」と答えた。
またある日、雷で大夕立に出会うと、近くの寺に飛び込み傘を借りようとした。 しかし住職は「遊び人に貸す傘はねえ、そこにぶらさがっている釣鐘でもかぶっていげ」と突き放した。
庄衛門は、仕方ないので釣鐘を傘にして家に帰った。 そしては、寺から釣鐘は消えた。
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