黒焼屋
○黒焼屋(高津)
軒先には虎の皮・豹の皮・熊の皮・狐・狸など吊り、大鵬の翼から蝸牛の角の国争ひまで黒焼きにして売っていたらしい。 四百年続いたが1979年廃業。
※落語に「イモリの黒焼惚れ薬」がある。
○黒焼屋・高津神社前
虎・豹・熊などの皮、狐、狸、鳥、カタツムリの角、とにかく鳥獣草木魚など生き物を何でも密封蒸し焼きにしたのが黒焼。 一応「漢方薬」と称していた。
☆四つ目屋・四ツ目屋
両国薬研堀埋立地に四つ目屋佐々木忠兵衛あり、長命丸・女悦丸・帆柱丸など売る。
☆四つ目屋・両国
四つ目屋薬とよばれたのが長命丸。 その他、玉鎮丸・如意丸・人馬丸・陰陽丸・十腎丹・蠟丸・地黄丸・帆柱丸・鸞命丹などあった。
☆イモリの黒焼き
中国秦時代の「イモリの印」が転じたともいわれる。
☆長命丸、現在の「救心」に同じ成分が含まれているといわれる。
☆六味地黄丸、八味地黄丸というのもあった。
☆ヤモリとイモリ
家を守るのがヤモリ、井戸を守るのがイモリ。
☆奇薬
浅山丸・奇獣骨系・朔日丸など(水銀系)・長命丸など(野菜系)・黒焼・石鹸・牛乳・砂糖・砒素系・電気治療
☆魚のう(鮫の腸)
明治三十年薬局に登場、チマキを作ると買い求める客あり。
☆四つ目屋
通信販売もしていたらしい。 配達はもちろん「飛脚便」。
☆長命丸
四つ目屋で売られていた塗り薬が「長命丸」、飲み薬が「危檣丸(ほばしらがん)」。
☆春薬
長命丸・玉鎮丹・如意丹・人馬丹・陰陽丹・土腎丹・鶯命丹・地黄丹・帆柱丹・蝋丸、など。
☆朔日丸など
「水に流す」の語源といわれる。
★黒焼
「夜に目の見える薬」を求める客にフクロウの目を黒焼にした。 試した客、夜には五六町先まで明るく良く見える、夜が明けたら何も見えなくなった。
★日照にて井戸枯れるも、井気(せいき)を盛んにすべしと井戸の中へ六味地黄丸投げ込む者あり。
★竿入れた奴が釣られる薬研堀
★きこゆるは竿さす舟の味な音
★若殿は神代からある鈴で出来
★奥様もよろこびありや鈴の音
★金よりも水が欲しいと隠居いい
★地黄丸女のほめる薬なり
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