群馬での暮らし:ちゃんころりん石
《グンマを話そう》
○ちゃんころりん石(大泉寺@安中市)
ある昔、安中の町を真夜中に「ちゃんころりん、ちゃんころりん」と鳴りながら転がり歩く物があった。 町人は怖がり、どこの家もさっさと戸を閉めて早寝してしまった。 そんななか、怖い物見たさの目撃者が現れた。「おっきな石が転がりながら大泉寺のなかへ入っていったぞ」
そこで町の力自慢が集まって化け物退治となり、転がってきたおっきな石を打ちすえ・切りつけたが、「ちゃんころりん」はいつものとおり大泉寺の中に入っていった。 翌朝、寺を見に行くと、裏手の墓地の石塔に傷がいっぱいついてた。 これを見た寺の和尚がお経を読みながら「ちゃんころりん」の後をついていった。 すると「ちゃんころりん」は追われるように寺へ帰り台石の上に収まった。 その瞬間、和尚は長い釘で打ちつけ、法力で封じ込めてしまった。 今でも石塔には釘の跡がかすかに残っているそうだ。
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