猿ヶ京・赤谷湖
○カッパのおんがえし(赤谷・本宿)
日照りで食べ物が無くなったカッパが、じいさん・ばあさんの住む水車小屋にやってきたので米を与えた。 その冬、じいさんが雪道で転んで足を折ってしまったところ、助けたカッパが出てきて、治るまで背負って足代わりになってくれた。
※ただし、カッパの背中だったので、いつもビショビショになったらしい。
○かっぱのおんがえし(相俣)
湯の原村相俣の西川と赤谷川の合流近く「千淵」・「万淵」に、カッパが住んでいた。 ある日、小野屋のばあさんが桑を採り家へ帰ろうとすると、桑の入った篭の上でカッパが遊んでいた。 調子に乗ったカッパは、足を滑らせ頭の皿を割ってしまった。 可哀想に思ったばあさんは、ヨモギの葉をもんで手ぬぐいで縛ってやった。 数日後、ばあさんが桑を採りに行くとカッパが出てきて、恩返しに「秘伝薬の作り方」を教えてくれた。 これが、よく効く「小野屋おばあの膏薬」と評判になった。 村人たちも、川をきれいに保ち・カッパを大切にした。
○河童の唄(上野村)
いぢり焼きの兵庫殿 せせり焼きの兵庫殿
私を助けたその功にゃ 大作小作は皆実る
お家は重代御大尽 お村はいつまで豊作ぢゃ
いぢり焼きの兵庫殿 せせり焼きの兵庫殿
※玉蜀黍を熱い灰の中に転がして焼くのが「いぢり焼き」。
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