総菜賣
○納豆
江戸庶民の大好物、毎朝納豆売りがやって来た。
※江戸の納豆、当初は汁納豆、その後粒納豆といわれる。
☆江戸の納豆売り
古くは冬の食べ物であり、十月頃になると売りに来た。 当時の納豆は、糸引き納豆・観音寺納豆とよばれる汁納豆(たたき納豆)であった。
☆糸引き納豆
納豆菌による納豆は、四百年前群馬南部で作られたともいわれる。
○おでん
☆煮豆屋
いんげん豆・うずら豆・葡萄まめ・座禅豆・富貴豆などの煮豆、はぜ・川えびの佃煮、鉄火味噌・金山寺味噌・桜味噌・やたら漬け・菜漬け・たくあん・茄子漬け・らっきょう・ひしお・梅干・梅びしお・紅しょうが・しそ巻き・日光唐辛子、などを朝食用に売り歩いた。
※振り売りは、鰯・しじみ・とうふ(金柑あげ・吉原あげ・つと豆腐・生揚げ・雁もどき・焼岡部)・塩などあった。
☆叩納豆、糸引納豆を包丁で叩いて四角く寄せ固め、きざみ青菜と豆腐を添えて売った。 当時は九月~二月の販売で、納豆汁にした。
※計り売りができないので、一塊単位で売ったらしい。
食物諺
☆カマスの焼き食い一升飯・イワシの焼き食い一升飯
穫れたての魚を焼いて食うと、美味しくて飯一升食える。(広島地方)
☆うまいものは宵に食え
作りたてを食べ、宵越しさせるな。
☆雁を食うとも時を食え
どうせ食べるなら旬のものを食べろ。(イバラギ地方)
※夏は鰹に冬鮪とも
☆九月納豆はなによりありがたい
※その昔、豆腐といえば現在の納豆で、納豆といえば現在の豆腐、だったとの説がある。
☆鮟鱇の待ち食い
少しも働かずにじっとしていて、ごちそうだけありつくさま。
☆沖の鰤(はまち)
あてにならない
☆目で見て買うな味見て買え
ヨーロッパの金言。
☆ゆで玉子売り・ゆで卵売り
正しくは、湯出したまご売り。 四月八日に限り家鴨の卵も売ったらしい。
☆一日二食
古くは江戸庶民、朝に一日分のご飯を炊き、上方庶民は昼に一日分のご飯を炊いたらしい。
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