番場通り (2)
秩父市 番場町
☆秩父鉄道御花畑駅舎
大正/1917 木造平屋建、スレート葺、建築面積182㎡
秩父~影森間の開通に伴い建設された平屋建の駅舎で,駅長事務室・待合室・改札・プラットホームからなり,キングポストトラスの小屋組を組み,切妻造,スレート葺の大屋根を架ける。全体的に実用的なつくりであるが,雰囲気のある駅舎として親しまれている。
☆薗田家住宅表門
江戸/1830-1844
木造、瓦葺、間口3.0m、袖塀付
敷地東辺にある。1間1戸四脚門形式で,屋根は南北棟の切妻造,桟瓦葺,南妻に潜戸を設ける。長方形断面の親柱から垂木まで欅材をふんだんに用いた丁寧なつくりである。南北には桟瓦葺屋根付の板壁を延ばす。風格のある屋敷正面の構えをかたちづくっている。
◎秩父市メモ
☆カクテルバーPENGIN(旧大月旅館別館)・馬場町15-6
大正十五年建設 大正/1926 木造2階建、金属板葺、建築面積46㎡
木造2階建で,外壁を高く立ち上げた,いわゆる看板建築の外観。角は隅切の形状で,1階入口は竹をモチーフにしたと思われる柱型を設け,コーニスの下はリボンを模した帯風の飾りで装飾する。番場町通と昭和通が交差した角地にあり,際だった存在である。
☆松本教室主屋・秩父市上町1289-1
昭和前/1929 木造2階建、瓦葺、建築面積152㎡
切妻造,桟瓦葺,平入の木造2階建で,正面に下屋を設ける。桁行8間の真壁造である。1,2階とも開口部が多く,軒は2階正面を出桁造とする。当初は旅館として建てられたもので,旧秩父街道に西面し,近代秩父の商業の繁栄を物語る町家建築のひとつ。
☆近藤歯科医院・秩父市番場町1026-6
昭和前/1927 木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積83㎡
2階建の医院棟を核とし,平屋建の住居棟が接続し,全体はL字型の形態になる。通り側の外観はハーフティンバー風の真壁造で,壁をドイツ壁風に仕上げ,屋根は桟瓦葺とする。内部は医院棟を洋風とし,住居棟を和風とする。和洋の特徴を兼備した個人病院建築。
☆秩父銘仙出張所一~三・秩父市番場町1001
昭和前/1926-1988 木造2階建、瓦葺、建築面積68㎡
かつて秩父銘仙で賑わった買継ぎ通りと呼ばれる通りに東面して建つ。木造2階建,切妻造の桟瓦葺,平入で,正面2階軒を出桁造とし,1階には庇をつける。2戸1棟形式で,外観は基本的に中央で左右対称になる。当時の商業地区の景観の一端を今に伝えている。
☆宮前家住宅主屋など・秩父市番場町993
昭和前/1930 木造2階建、瓦葺、建築面積140㎡
建築家・山田醇の設計になる木造2階建住宅。中央部が東西棟の切妻造の2階建,西と東の1階部分が南北棟の切妻造で,破風を多用した変化のある外観を構成する。外観は建具等を含め洋風を基調とするが,内部は和風となり,和洋が巧みに纏められている。
☆武甲酒造柳田総本店店舗・秩父市宮側町4389
江戸/1751-1829 木造2階建、金属板葺、建築面積329㎡ 埼玉県秩父市宮側町4389
秩父往還に東面して建つ。2階建,切妻造,鉄板葺,平入で,正面に桟瓦葺の下屋庇を設ける。1階正面は開放的な構えとし,2階は横長の開口部に繊細な格子戸を建て込む。全体にたちが低く,屋根勾配も緩やかで,市内で数少ない江戸期の佇まいをみせている。
☆旧新井商店店舗及び主屋・秩父市本町1400
明治/1868-1911/1868-1911移築/1912-1925増築 木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積189㎡ 埼玉県秩父市本町1400
店舗は切妻造,平入,2階建で旧秩父往還に東面して建ち,南妻面に平屋建の旧事務室を張り出す。寄棟造,平屋建の主屋は後方に廊下で接続する。店舗は重厚な土蔵造で,正面両端に袖卯建をあげ,2階窓に格子を入れる。明治中期商家の佇まいをよく伝える。
☆旧柿原商店店舗及び主屋など・秩父市本町1404-4
昭和前/1930 木造2階及び平屋建、瓦葺、建築面積601㎡
木造・2階建(背面一部平屋建)で,寄棟造・桟瓦葺,正面の東面には下屋庇をつける。軒は出桁造で,開口部には繊細な格子戸を入れ,欅材を多用した丁寧なつくりになる。昭和初期の商家建築の形式をよく伝え,市街地の角地でランドマークになっている。
☆旧秩父橋・1931年設
☆旧秩父駅舎・大正三年設計
☆長瀞駅・明治四十四年開業
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