越谷市・まちあるき
木下半助商店@越谷市中町7-20
☆木下半助商店、越谷市中町
店舗:明治三十年、土蔵:明治後期、主屋:大正六年、稲荷社:大正六年
鍛冶職人木下半助が越谷宿で道具販売、明治時代に金物屋開店。
○木下半助商店店舗及び土蔵
埼玉県 明治/1898~1912
木造平屋建及び土蔵造2階建、鉄板葺及び銅板葺、建築面積71㎡
日光街道越谷宿の中ほどに位置し北面する道具店で、短冊形敷地の前面に店舗及び土蔵を構える。店舗部は低床のミセの東側に土間を通し、正面に摺揚戸を残す。背後に接続する土蔵は二階建で外壁を銅板張とする。明治期の越谷における商店の面影をよく伝える。
○木下半助商店主屋
大正/1917頃
木造2階建、瓦葺、建築面積48㎡
敷地奥寄りに建つ、離れ座敷のような趣の住宅。木造二階建、寄棟造桟瓦葺で、二階窓に庇を廻らせる。上下階とも二室で縁を設けて丸太桁を通す。床廻りや室境の透彫欄間に和洋の銘木を使い、付書院の欄間は巧緻な組子細工を飾る。瀟洒な意匠になる住宅である。
○木下半助商店石蔵
明治/1909
木造2階建、瓦葺、建築面積32㎡
店舗及び土蔵の南隣に南北棟で建つ。主構造は木造二階建で、外壁に房州石を張り、石目を意匠的に表して石造風に見せる。上下階とも一室で、通路に面する東面に戸口または窓を二箇所ずつ開き、掛子塗戸形状の鉄扉を吊る。防火性向上への工夫がみられる商品蔵。
○木下半助商店稲荷社
大正/1917頃
木造平屋建、銅板葺、建築面積1.6㎡、覆屋付
敷地最奥に東面する、ケヤキ造の一間社流造社殿で、身舎の三方に縁を廻らし、組物出組、腰組四手先とする手の込んだ形式になる。身舎正面の小脇板や庇虹梁上に龍彫刻を配し、組物間に花鳥の彫刻を配して巻斗を置く。随所を技巧的で表情豊かな彫刻で飾る屋敷社。
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