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天体望遠鏡

Kagaku_scope1天体望遠鏡@国立科学博物館

Kagaku_scope2○天体望遠鏡(八インチ屈折赤道儀)
欧米 19世紀
 明治新政府が設立した観象台【かんしようだい】(天文台)の備付機器として英国から輸入され、その後長く東京天文台(現在の国立天文台)において天体観測と天文学教育に用いられた望遠鏡である。
 明治維新により幕府天文方が解体され、新政府は編暦・報時・測地といった国家業務を引き継ぐため、近代的な天体観測施設の設置に取り組んだ。特に編暦を担当することになった文部省と、その任務上、精密な天測が不可欠である海軍省は、それぞれ観測施設の設立を強く望んだ。文部省は、明治三年(一八七〇)に、欧州に派遣した少弁務使鮫島尚信【さめしまなおのぶ】に天体観測機器の調達を要請している。また、明治七年に起こった金星の太陽面通過現象に世界各国の観測隊が来日したことは、政府に学問としての天文学の重要性を認知させるきっかけとなった。  明治九年に編暦業務が内務省に移管されると、政府は、内務省雇の英国人シャーボーから観測施設に求められる立地・建築・観測機器類に関する答申を得て、明治十三年には赤坂葵町に内務省地理局観象台を設置した。  本機は、その発注時期を必ずしも詳らかにしないが、内務省観象台に設置された観測機器の一つであり、明治十三年までには輸入されていたものと考えられる。英国の代表的な科学機器製作会社トロートン・アンド・シムズ社の製作になる。同社の製品は、英国内をはじめ世界各地に多く設置されており、国際的にみても、当時の国立天文台の備品としては標準的な天体望遠鏡であった。  鏡筒および架台は鋳鉄製で架台の外装に木部を交える。駆動部は真鍮製の部品を用いる。

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