稲荷山古墳
☆稲荷山古墳は5世紀後半に造られた前方後円墳で、埼玉古墳群の中で最初に出現した古墳です。以前、古墳の上に小さな稲荷社があったことから、稲荷山と呼ばれるようになりました。
前方部は1937年に土取で壊されてしまいましたが、1997年からの復原整備で前方部が復元され、現在では造られた当時のカタチを見ることができます。 墳丘の全長は120mで、12m近い高さがあり、周囲には二重の堀が巡っています。 堀の整備などはこれからも続けていきますが、墳丘の頂上には登れるようになり、周囲の古墳を見ることができますので、高さを実感して下さい。
さきたま風土記の丘を整備するために、1968年に稲荷山古墳の後円部を発掘調査したところ、頂上から二基の主体部(人を埋葬した施設)が発見されました。 ここからは、表面に57・裏面に58の文字が刻まれた金錯銘鉄剣や甲冑・馬具などの副葬品が出土しました。 115の文字には、ワカタケル大王(雄略天皇)に仕えたヲワケの功績などが記されており、我国の古代史を考える上で貴重な資料となっています。 これらの遺物は1983年に国宝に指定され、さきたま史跡の博物館の国宝展示室に常時展示されています。
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