将軍山古墳
☆埼玉古墳群の北東部にある将軍山古墳は、6世紀後半に築かれた全長90mの前方後円墳です。明治時代に後円部にあった横穴式石室が発掘され、馬具や環頭太刀など豊富な副葬品が出土しました。
しかし、墳丘東側が削平されており、石室の一部が露出するなど崩壊の危険が迫っていました。そこで、埼玉県では1991(平3)年から墳丘と周堀の復原や墳丘に埴輪の複製品を並べるなどの整備を進めてきました。 崩落した墳丘部分をドームで覆い、古墳の内部に入って複製の石室や遺物の出土状況を見学できるガイダンス施設を建設し、1997(平9)年に将軍山古墳展示館としてオープンしました。
古墳の頂上部と中段の平坦な部分には埴輪が並べられ、墳丘のまわりには二重の堀が巡っており、外堀には通路のような土橋が見つかっています。将軍山古墳は、主体部の発掘調査が行われ出土遺物も豊富なことから、埼玉古墳群の中では古墳の構造や時代が最もよく分かる古墳でもあります。
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