旧前田利為邸・旧前田侯爵邸 メモ
加賀前田家十六代当主前田利為本邸として昭和四年竣工。 前田家は本郷富士見町に屋敷があったが、関東大震災後に駒場東大農学部と土地交換して駒場に移転した。
☆序列は概ね、大公・公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵。
旧前田家本邸は、旧加賀藩主前田家の本邸である。 十六代当主の侯爵前田利為が大正十五年に本郷から駒場への本邸移転を決定し、昭和四年に洋館・同五年に和館が竣工した。 基本計画は塚本靖で、設計は洋館を高橋貞太郎・和館を佐々木岩次郎・茶室を木村清兵衛が担当した。 洋館は英国風の重厚な意匠でまとめられ、家政の諸室も取り込んで、洋館だけで日常の生活が完結する。 留学や駐在武官としてヨーロッパでの生活が長い利為の希望を反映している。 和館は、外国賓客に日本文化を伝える目的で建設された迎賓施設に特化した近代和風建築である。 旧前田家本邸は、旧大名家が建設した和洋2館からなる住宅建築で、昭和初期における貴顕の生活像が表現された建物として高い価値が認められる。
○旧前田家本邸 正門及び塀
昭和/1929
正門 鉄筋コンクリート造、門柱間6.2m、西方脇門付 塀 鉄筋コンクリート造、延長29.6m
○旧前田家本邸 門衛所
昭和/1929
鉄筋コンクリート造、建築面積28.32㎡、寄棟造北端尖塔形、銅板葺、西方塀附属
○旧前田家本邸 和館門及び塀
昭和/1930
和館門 一間薬医門、唐破風造、銅板葺 塀 木造、東方延長18.2m、西方延長32.7m、西面潜門付、桟瓦葺
○旧前田家本邸 和館
昭和/1930
木造、建築面積355.47㎡、二階建、宝形造及び入母屋造、桟瓦葺及び銅板葺
○旧前田家本邸 和館渡廊下
昭和/1930
木造、建築面積21.91㎡、招造、桟瓦葺及び銅板葺
○旧前田家本邸 茶室待合
昭和/1930
木造、建築面積6.23㎡、切妻造、銅板葺
○旧前田家本邸 洋館
昭和/1929
鉄筋コンクリート造、建築面積978.25㎡、二階建、地下一階、寄棟造、塔屋三所付、銅板葺
○旧前田家本邸 洋館渡廊下 関東
東京都
昭和/1930
鉄筋コンクリート造、建築面積40.45㎡、一階建、地下一階、切妻造及び宝形造
○前田家洋館・明治四十年
前田侯爵家は旧加賀藩上屋敷敷地の一角に西洋館と和館を構えていたが、震災で被災し・大学と前田家の間で土地交換(本郷敷地と駒場農学部・代々木演習林)が行われた。
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