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さきたま伝説

Tsuki_usagi06☆調神社の七不思議・さいたま市中央区
 神社に鳥居がない・境内に松の木がない(門松もたてない)・兎が神の使いである・日蓮上人が駒を繋いだ欅がある・池に片目の魚がいる・蝿がいない・蛟(みずち)がいない。

※神が降臨や出陣のさい、誤って転び・松葉や胡麻などで目を突いたので、神は片目だったという信仰がある。 このため、片目の生物は神の眷属として祀られた。 神に供える魚を池に放つさい目印とした、との説もある。
※眼を患った人が願掛けに放ったという説もある。
※蠅は、五月蠅い人・邪魔な人 あるいは侍。
※蛟は、水神あるいは龍神。 蛟ではなく蚊で、夜鷹の説もある。
※蚊封じ・蠅封じ、の伝説は無い。

横線540

☆かえるまた伝説、さいたま市中央区・与野本町
 殿様の菩提寺を建てていた棟梁、大工の一人が柱を切り違えてしまった。 女房に蟇股にすればと言われ、窮地をすり抜けた。 寺が出来上がり・殿様より褒美を貰った棟梁、女房の知恵だったのがばれるのを恐れ殺してしまった。 後悔した棟梁、それからは建前の度、棟木に幣や酒を供え・女房の霊を供養した。 これが、建前儀式のはじまり、ともいわれる。

☆野火止塚(九十九塚 業平塚)、新座市野火止・平林寺
 伊勢物語(十二段 六十三段)が源といわれる。 業平塚は女との逢瀬を楽しんだ場所、この塚を三回まわると美女に出会えるといわれる。

☆雨乞寺、名栗村・竜泉寺
 有馬谷大淵に棲む竜神、竜泉寺住職が雨乞し・お札が淵底に引き込まれると、人々は竹筒に水を汲み・一目散に自分の村へ走った。 途中で立ち止まるとその地に雨が降る。

☆因幡池、杉戸町・永福寺裏山
 悪政の限りをつくした長福(日尊の父)、埋葬の日に突然の暴風雨・墓は流れ・その跡に因幡池ができた。

☆女影原伝説、日高町・
 建武二年は北条時行対足利直義の戦い、戦死者横たわる草原に一人の女「自分の同じ模様の小袖を着た夫を探してください」。 哀んで探しに行った村人は戻ってこなかった…

☆霧吹きの井戸、川越市廓町・初雁城跡
 敵が攻めてくると、限りなく霧を吹き出した。
※太田動真娘「よね姫」を人身御供としたのが初雁城(霧隠城)。

☆蜘蛛になった姫君、吉見町・松山城跡
 松山城落城し、一の姫と家来六人は城下の綿小屋に身を隠した。 やがて追手がやってきて戸を開けると、そこにいたのは一匹の雌蜘蛛と六匹の雄蜘蛛…

☆月江和尚の木像、大成町・普門院開山堂
 盗賊に襲われた男、どこからともなく現れた助人、普門院に消えた。 翌朝普門院へお礼に行くと、月江和尚像の肩先に刀傷があった。

☆子どもを食った仁王、都幾川・慈光寺仁王尊
 子が泣く度に「仁王様に食わすぞ」と言っていた母親、ある夕方子供の姿が見えなくなった。 子供を探す母親が慈光寺へ行くと、仁王像の口元には我が子の付紐…

☆権八地蔵、熊谷・
 博徒平井権八、鴻巣宿から熊谷宿への途中八丁堤で商人を殺し金を奪った。 近くの地蔵に捕まらないようにと祈るも、地蔵が一言「われはいわぬがなれいうな」。

☆静御前の墓、栗橋・
 奥州へ下る静御前、途中「市ノ川」に簪を落とすも拾えず、追手に見つかるのを恐れ・川の水を濁らせた。 義経自害を知った静御前はこの地に戻て果て、侍女が墓を立てた。 
※市ノ川は利根川支流だった

☆天狗の提灯、飯能・天龍寺子ノ権現
 闇夜の子ノ山、あまりの暗さに思わず「天狗さん提灯つけておくれ」と。 すると付近一帯昼間のように明るくなった。

☆戸ヶ崎のお獅子様、三郷・戸ヶ崎香取神社
 利根川が溢れ戸ヶ崎一帯が危機に瀕したとき、三つの蛇体が角を振り立て対岸に上った。 その瞬間対岸堤防は決壊し、戸ヶ崎は救われた。

☆泥足阿弥陀、長瀞町野上・阿弥陀堂
 滝上十郎が証文を鎌倉へ持参する旅途中、証文を宿に忘れたところ・見知らぬ僧が後を追い届けてくれた。 帰路に阿弥陀堂(持仏堂)に入ると帰依仏阿弥陀像の足は泥で汚れていた。 

☆二度栗山、さいたま市中央区・弘法尊院
 天長年間旅疲れた僧が休んでいると、子供が栗を寄進した。 僧はお礼に「ここの栗が年二回実を結ぶ」よう経文を唱え・消え去った。 弘法大師だったいわれる。

☆箸立杉、大宮土呂・神明神社
 義経蝦夷流浪のおり、この地で昼を食べ・箸を地に挿し、やがて大杉となった。

☆畠山重忠出生伝説、大滝村大血川・太陽寺
 太陽寺聖に棲みついた美しい娘、聖の子を妊った。 聖が禁断の産室をのぞくと、そこにいたのは大蛇。 娘は去り・大蛇は大血川に捨てられたが、下流畠山で拾われ・後に畠山重信となった。

☆馬蹄寺の由来、上尾市・馬蹄寺
 行脚僧知道が豪族家でもてなしを受けた夜、夜具の綾緞子を盗み・厩まで来ると、馬が「我も生前の悪事がもとで重荷を背負い身となった」と喋った。

☆舟塚、春日部市・万蔵寺入口横
 在原業平が隅田川で死んだので、里人が舟形の塚をつくって埋めたともいわれる。

☆将門の死、都幾川村大野・勝負平
 将門対秀郷の一騎打、将門の切られた首は江戸へ落ち・胴は名栗村へ逃げ延びた。 その胴が村人に頼んだ「首なし部者が通らなかったことにしてくれ」。

☆水飲みの竜、秩父市・秩父神社
 左甚五郎作の竜、毎夜「天ヶ池」へ水飲みに抜け出し・田畑を荒らした。 ついには、鉄鎖で繋がれてしまった。

☆八百比丘尼の古跡、大宮・慈眼寺
 八百比丘尼手植えの木があったらしい…

Tsukinomiya51※埼玉史談題四巻p89、式内調査報告第十一巻p49
※調神社縁起・平田篤胤翁 天保十年十一月

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