群馬での暮らし:ツノンデーロ
《グンマを話そう》
竜になろうとしたカタツムリ
ある昔、太郎・二郎・三郎というカタツムリ三兄弟がいました。 みんな大きくなったので外界へ行くことになりました。 三郎は庭に出て木葉の露を吸いました。 二郎は藪に入り竹の露を吸いました。
太郎は決心しました。「地べたで露を吸って生きるのはイヤだ! 角があるんだから竜になるんだ!」 そして太郎は一番高い杉の木に登り天をめざしました。 上へ登るにつれ、背中の貝殻がだんだん重荷となり、ついには貝殻を脱ぎ捨ててしまいました。 身軽になった太郎はドンドン上へ登っていきました。
やがて大雨が降ってきました。 いつもなら貝殻の中に入れば平気なのですが、今は貝殻がありません。 どうにもこうにも体が冷えて・痛くてたまらない太郎は、滑り落ちるようにして木から降り脱ぎ捨てた貝殻の中に逃げ込みました。 そう、思いっきり頭からつっこんだのです、貝殻から出られません。 「出られん、出られん!」
こうして「出でん虫」・「でんでん虫」と呼ばれるようになりました。
○ツノンデーロの歌(@玉村)
つのんでろでろ
でねえと お代官におしあげて
はり三本 ぶっさすぞ
※グンマでは「カタツムリ」は下記のように言われることがあります。
アンデンムシ・ダイロムシ・ツネンデーロ・ツノンダイロ・ツノンデーロ・ツノンデロ・デーロ・デーロー・デーロン・マキタイロ…
【ツノンデーロ】のように、グンマ語は動作を表すのが基本です。
コメント