《グンマを話そう》
○酒の出た清水(前橋市荒砥村・村主の清水)
赤城山へ毎日薪とりに行っている男がいた。 ある夏の晩、のどがかええて道ばたの湧水を飲んだ。 それは水ではなくて酒であった。 男は独り占めしようと木の枝で隠し、毎日飲み続けた。
薪を取ってこなくなったので困ったおかみさんが後をつけ、酒浸りになっている男を見つけると、怒り狂い道ばたの[馬糞]を清水にぶち込んだ。 すると、瞬く間に酒は水に変わった。
☆群馬にとって文字通り「馬」は大切であり、信仰・伝説・禁句・諺・俗信・行事など多数ある。 その一つは「馬の骨(または沓など)を温泉源に投げ入れると霊験の温泉が止まる」のである。
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