中里貝塚
☆この丸木舟は落葉高木のニレ科ムクノキの一木を刳りぬいて作られたものです。 全長5.79m・最大幅0.72m・最大内深0.42mの大きさです。 また、厚さは舟べりで2cm・舟底で5cmと薄く、丁寧な作りです。 舟の表面を観察すると、所々焦げた個所があることから、火を使って焦がしながら石器で削り・刳り貫いたようです。 縄文時代中期の中里遺跡は砂浜の海岸で、丸木舟はその渚に据えられたような状態で出土しました。 おそらく縄文人はこの舟に乗って海へ出て、網などを使って漁をしていたのでしょう。 中里遺跡からは壊れた土器の破片を網の錘として再利用した土器片錘も出土しています。
中里貝塚剥ぎ取り標本
貝層が厚く・広大なところから貝加工場(干し貝)と考えられ、「作った干し貝を舟に乗せて物々交換に行った」との説もある。
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