地蔵塚古墳
☆この古墳は若小玉古墳群に含まれ、墳頂に地蔵堂が安置されていることから、地蔵塚古墳と呼ばれています。
墳形は方墳と思われ、築造時期は7世紀中葉と考えられています。 規模は、一辺約28m・高さ約4.5m・周堀幅約1m・深さ40~50cmです。 石室の形態は胴張りで、奥壁と天井石は緑泥片岩、他は安山岩の切石を用いています。 奥壁及び側壁下には、根石が置かれていました。 遺物としては、石室内から鉄鏃片や須恵器片が少量出土しています。
この古墳の最大の特徴は、左壁・右壁及び奥壁に線刻画が描かれていることで、烏帽子を被った人物、弓を引いている人物・馬・水鳥・家と思われるものが描かれています。 これらの絵からは、広々と広がる沼で鳥が遊び・舟に乗り・かいで漕ぎ渡る景色が想像され、この石室に葬られた人物の生前の姿を描いたと考えられます。
コメント