木魚
○萬福寺・宇治市五ヶ庄三番割34
開梆と雲版黄檗清規には、飯梆と記されています。また魚梆、魚鼓とも呼ばれます。 叢林における日常の行事や儀式の刻限を報じる魚の形をして法器のことです。 雲版は、朝と昼の食事と朝課の時に打つものです。 緊那羅王菩薩立像范道生作・寛文二年造立・木造・像高107.5cm・青銅製。 八部衆のひとりで、楽器を演奏し歌を得意とする音楽天とされています。 斎堂に安置され、衆僧の食事を見守る火徳神です。
木魚の原型は、魚の板のようなものでした。 鯱のような姿の魚で、口に玉をくわえています。 魚の胴体の真ん中に鱗のない丸く叩く場所があり、そこを弓なりに反った木の棒で直接叩き、音を出します。 何に使うのかというと、修行道場などでの食事の合図に使われます。 大本山永平寺では、魚鼓という、3m弱の魚の形をした板が、修行僧が食事をする僧堂の外廊下に吊り下げられており、当番の修行僧がこれを叩いて合図に使用しています。 魚の形をしている理由は、古来魚は眠らないといわれており、寝る間も惜しんで修行しなさいという厳しい教えであり、僧堂で坐禅を組みながら食事をする曹洞宗をはじめとする禅宗ならではのものです。 この魚の形をした板のようなものが、現在の木魚になったといわれております。
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