グンマの昔:小正月・女の年取り
○女の年取り
小正月を女の正月ともいい、女の人は雑用から解放される日でもあった。 地域によっては「馬と女の年取り」といい、女の人が先に風呂に入り・仕事を休み・美味い物を食べ・爪を切った。 この日に爪を切っておけば、後はいつ切っても良いし、夜爪(夜切る爪は鷹の爪と嫌がられた)も許された。 この日に切らずに巳の日に切ると「身を切る」ので良くないとされた。(六日爪)
※片品では子供の「遊び宿」があり、家々を遊び歩く。 子供が集まった家は無法地帯となるが、悪魔払いなので家人は気にしてはいけない。
夜爪については、いろいろな説がある。
○戦国時代の「世詰め」の語呂合わせ。(親が死んでも持ち場をはなれるな)
○江戸時代、爪といえども親からの大事な授かりもの、暗いところで粗末に爪を扱うな。
○爪には霊魂が宿る。(爪に関する言い伝えも多い)
☆夜爪を切るときは「犬の爪猫の爪」と言って切れ。 牛の爪と唱える地方もある。
※夜に爪を切る→世を詰める、と忌み嫌われた。
※未の日に爪を切ってはいけない→一生泣いて暮らすことになる。 というのもある。
※寅の日に爪を切れ→立身出世する。
○夜に爪を切ると親の死に目に会えない、 この場合多くは、「親より先に亡くなる」の意。
☆夜爪
古くは人間の体全部に霊が宿っていると考えられていた。 髪や爪を切った後でも分霊が残るので、捨てたり・燃やしたりしてはいけなかった。 まして切った爪が行方不明になるのはトンデモナイこと。
コメント