地名伝説(赤城山西麓)
○岩鼻
烏川に臨んだ所が岩石になっている。
○板鼻
碓氷川に平板が臨んだ大地。
○十二様
十二人の神々・十二人の子供を持つ神・一年を守護する神、など言われるが本当のところは判っていない。 女の山の神様である。
※女房を「山の神」というのは、十二様が源。
○溝呂木
オオミ堂のミゾロガ池の主大蛇が大きくなり池が小さくなったため、赤城小沼に移った。 移動するさいの強風で大洪水となり、オオミ堂のつり鐘が筑波山まで流されてしまった。 それ以来、鐘の音は「ミゾロギ恋しやゴーン」。
実際は、ミゾロは泥濘の意といわれる。
○拝志(はやし)
林が源、拝志牧となったらしい。
○南雲
赤城山南麓にみられる地名・名字、名雲が源・名隈が源・南隈が源とも、ともいわれる。
※三原田も赤城山南麓にみられる地名・名字。
○土樽
切り立った崖のような地形を「樽」とよんだらしい。
○鬼ケ島
村などの隅の方を「島」とよんだらしい。
○谷戸
一群の家々の集まり・新しく開墾された地、などの説がある。
○赤羽
赤い塙(はに)で赤い土の意。
○トウノミネ・ノボット・中畦
トウは峠を意味するタワが源、ノボットは「登り処」が源、ウネは山尾根の意、とされる。
○瓜山
植物のウルスんが源。
○勝保沢(かっぽざわ)
カツボは真菰(マミモ)の意、勝母沢ともよばれた。
○阿久津・悪津
悪は未開拓(あるいは灰)、津は水がしみ出す湿地、の意味らしい。
※圷とする地域もある。
○八崎(はっさき)
地形から「端崎」が源との説がある。 ここから分離独立した「分郷八崎」という地もある。
※分郷八崎には、ハラジ・ユウヒアタリ・オンジョウ・ジョウグルワ・テンノ・シタデ・カド・アマガタキ、などの地があった。
○見立
奥州御舘権太郎清平が館を築いたのが不動山城、なのでこの地を「見立」。 元々、タチ(タテ)は高台の先端のこと。
○味噌野
御園がいつのまにか変化したとされる。
○百々
ドウドウは川・滝の音とされるが、百々と書かれた経過はわからない。
○弥五郎
人名が源とされる。
○暖井(ぬくい)・溜井
井は、清水の湧き出しているところ。
○十三塚
一つの大塚と十二の小塚でないかといわれる。
○虎持・寅持(とらもち)
グンマに虎がいたという話は聞いたこと無し。
○トンビ坂
鳶がいたとされる、かなりの急峻。
○戸浪坂
鳥網が源との説がある。
○羽場
ハバは傾斜地の意。 端気(はけ)・川額(かわはけ)・羽毛田も同類。
○ケカチクボ
ケは作物・カチは飢、の意。
○寄居
小さな城の意。
○上箱田・箱田・下箱田・中箱田
木曽義仲の遺臣が御神体を箱に入れて運んでいるとき、村人が箱の中身をたずねたので、「ただの箱だ」。 実際は、箱型の田(畑)の意といわれる。
○銭神塚
絵銭(呪符)を埋めて祈願したとされる。 八丁じめと同類、塞ぎの神とおもわれる。
○西平・十二平
平は平地の意、急傾斜地でも凹凸が無ければ平とよんだ。
○中江戸・江戸久保・江戸谷戸
江戸は東京江戸とも・井戸が訛った、ともいわれる。
※赤城山には赤松が生えていたといわれる。
○徳丸・力丸・房丸・道流・東友心・西友心
人名からきているのではといわれている。
○町
家が無くてもマチ、田畑の一区画の意。 着物のマチに同類。
○天台
高い台地の意。
○樋ノ口・火打田
樋はトイの意、火もおなじか?
○大蛇久保
久保(ヤト)の神は大蛇であったともいわれる。
※蛇崩(ジャグエ)・蛇喰(じゃばみ)・蛇留淵(じゃるぶち)、などもある。
○子持山
小さな嶺が山体にくっついた子供のようだったといわれる。 ので、子持山は女性地名、ならば小野子はオトコノコの意で男性地名とも考えられる。
○光明塚・道訓塚
入定(にゅうじょう)した地、行人塚とよばれることが多い。
○下箱田
カンヌシヤマ(神主山)・ジョウド(浄土)・キチガイクボ(気違い窪)・ヒラマ・コシマキ(腰巻)・ドブ(溝)・オクラマエ・フッカンド・シミズ・バンゴヤ・ヒナタグルワ・ステバ・ネブダイラ、などの地があった。
○田面(たなぼ)
○ハメーバ
飯米場・浜井場、らしい。
※破魔弓との説もある。
○棗久保(なつめくぼ)
○赤城山
古代メソポタミアに住んでいたシュメール民族が一言、「アッカーキ(地母神)」と呼んだ。
※本宿(もとじゅく)
古くは元宿との説もある。
※十六の娘が赤城山にどうしても登るときは、沢蟹を捕り巾着に入れ、山頂の沼に放せばよい。(蟹は水神のより代といわれる)
コメント