別所沼公園
あゝ玉杯に花うけて 昭和4年(1929)
監督:小沢得二 原作:佐藤紅緑 脚本:小沢得二 撮影:鈴木博
出演;池田辰苦、針川浪退助、山本冬郷ほか
昭和2年(1927)5月から同3年4月まで雑誌『少年倶楽部』に佐藤紅緑の少年小説「あゝ玉杯に花うけて」が連載され、立身出世を願う今年たちの圧倒的な支持を得ることになりました。
この小説は、浦和中学校(現・県立浦和高等学校)を始め浦和町のきまぎまな場所が舞台になっています。 家庭の事情で中学校に進学できなかった青木千三は、豆腐売りとして家計を助けながら苦しい生活を送っていました。 しかし、千三は悪童・坂井巌の数々のいじめにも耐えながら、浦和中学校に通う親友柳光-のはげましと友情によりー念発起して、一高(現・東京大学)進学を目指して黙々塾に通います。 浦和中学校と黙々塾の野球の試合では、黙々塾は手作りのバットやグローブにももかかわら、勝利を収めます。 その後、千三は一高に入学が決まり、声高らかに一高寮歌を唄します。
この小説の映画化に際し、浦和町の各所で撮影が行われ、浦和中学校の生徒たちもエキストラとしで参加しました。 浦和中学校の桜が咲き誇る様芋、校庭での教練のシーン、別所沼にあった野球場で浦和中学校の野球部員と俳優たちの試合の様子が撮影されました。 また、黙々熟の庭として浦和区本太の農家でも撮影が行われています。
完成した映画は浦和劇場で上映され、浦和中学校全生徒が観覧したと言われています。
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