めがね橋
☆めがね橋 付 倉松落大口逆除之碑
旧倉松落に架かる4連のアーチを持つレンガ造りの樋門です。 かつては、万延元年に木製の樋門が設置されていましたが、 明治二十三年八月の洪水で壊れてしまいました。 そこで、幸松村の村長らが発起人となり、杉戸町・幸松・堤郷・八代・高野村の一町五村が協力して、 工費3630円でレンガ造りの樋門として明治二十四年六月に建設されました。 現存するレンガ造り樋門としては県内で2番目に古いものとなっています。
建設当時は、「倉松落大口逆除」と呼ばれており、 建設の経緯を記した倉松落大口逆除之碑が橋のたもとの倉松公園内に残されています。 規模は、長さ(川幅)約10m・幅(川流方向の長さ)約5m・アーチ径約1.9m、 翼壁(下流部のみ残存)3.5mとなっています。 欄干など上部は改変されていますが、下部構造は建設時のままです。 特に左岸の壁面(翼壁)の上部はレンガの角の部分をのこぎり状に装飾した「角出し(かくだし)」と 呼ばれる装飾が施されています。
当初は、大落古利根川からの幸手領悪水路倉松落への逆流を防止するため、樋門としての機能を有していましたが、 倉松落が昭和8~15年の付替えにより中川へ落とされるようになると 樋門としての役割を終え、「めがね橋」の名称として現用の道路橋として利用されています。
市域の代表的なレンガ造り樋門として保存状態がよく、建設の経緯を記す石碑「倉松落大口逆除之碑」と 共に貴重な近代化遺産となっています。
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