郷土玩具:雪隠神
○おひがみさま
「オヒガミ、雪隠神、便所神」とも言う。 清潔に保つために数々の風習があり、子供が丈夫に育つように「おひがみ参り」という風習もあった。
また地域によっては、女性厄齢除けに「セッチンベェーナ(雪隠雛)」を作る俗信もあった。
○セッチンビナ(セッチンヨメゴ・セッチンベーナ)
正月十四日に便所の神様を祭る。 紙またはトウモロコシの皮で作った人形を便所に飾る。 セッチンビナは男神女神なので、二つ(一対)作られる。
○セッチン参り(オヒヤ参り)
生児を抱いて近所三軒(自宅含)の便所にお参りする。 この時、橋を渡ってはいけない。 生誕三日目か七日目にすることが多く、その方法は地域により異なる。 便所に供え物をするのは、便所神(セッチンヨメゴ・ウッサンミョウサマ)への信仰があったためでもある。(「落ちると危ないと」いう事もあったらしい)
☆四月八日はお逆さま
雪隠などに「壁に貼る四月八日はお逆さま」と書いた紙を逆さに貼ると蛆虫が生じないといわれた。
☆厠
厂の則にあるので厠。
☆「雪隠で米を噛む」、美味いものを独り占めする意であった。
☆雪隠
中国浙江省臨安府雪隠寺の便所掃除係の坊主が移動先で「雪隠寺の便所坊主」とからかわれた。
☆雪隠
禅寺で便所のことを西浄といったのが源ともいわれる。
※「クソを喰らって西へ飛べ」も同源。
☆厠神
厠神は目が見えないので、厠に入るときは咳払いをし・合図をしてから入る。
※インドでは指を弾いてから入ったらしい
〇雪隠神・宮城堤 堤人形
堤には「芥子」、あるいは「おぼこ」・「婢子」と呼ぶ一対の人形がある(高さ6cm)。 面白いことに、この人形の持つ意味は県内各地で少しずつ違っている。 仙台近郊では「子授け人形」として寺社に奉納するために求める。 また、子供が亡くなったときには死出の旅路が寂しくないように、あるいは友引をしないように「友引人形」として棺の中に入れる。 仙南地方では「便所神」に無病息災を祈る信仰から、雪隠の中に小さな棚を作りこの人形を並べておく。 一方、仙北地方では子供の健康を祈願するためにこの人形を鬼子母神へ奉納する。
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