虚空蔵堂
☆うなぎ供養
昔、秋の大雨が数日続き、中川が増水して堤防が決壊しました。 人々は流されそうになり、方々から「助けてくれ」と叫びがあがりました。 ところが、子どもや老人は太い丸太のようなものに乗ったりつかまったりして難を逃れたのです。 実は、それは丸太ではなく縄のように寄り集まったうなぎの大群で、人々はそれにつかまっていたのです。 この地域で信仰されている虚空蔵という仏様が、慈悲でうなぎの大群を遣わしてくれたのだと、人々は思いました。 それ以来、人間たちの命を救ってくれたうなぎを食べようとする人はいなくなりました。
※かつては、土用丑の日は店を休業し・うなぎを放してうなぎ供養をした、地域もあった。
☆彦倉村の蛇祭り、毎年一月十五日に行われた。 大広戸村にも蛇祭りがあった。
☆雲竜石・力石、三郷町彦倉・虚空蔵堂
☆鰻をたべぬ話、三郷市彦倉・虚空蔵信仰由来
☆鯉をたべない話、三郷市茂田・小貫家由来
〇木造虚空蔵菩薩立像
戦国時代初期の文明十八年に古刀禰川(現中川)で発見され、間もなく村民が堂を建てて祀ったのが始まりです。 弘法大師の作ともいわれ、江戸時代中期の細分意匠を有する延命院境内虚空蔵堂内にあります。
☆延命院虚空蔵堂
江戸時代中期/1745
入母屋造桟瓦葺、正面(桁行)三間(8.720㎜)・側面(梁間)四間(9.020㎜)・一重一棟
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