十軒店雛市
☆十軒店雛市・明治時代
(東京都中央区日本橋室町)
十軒店では春の雛祭りの前には雛市が、初夏の端午の節句の前には五月人形の市が立ち、大変な賑わいを見せた。
他に、尾張町・浅草・池之端・麹町・駒込などでも雛市が開かれた。
十軒店次郎右衛門・稲荷寿司
☆次郎公のいなりずし
天保年間、「十軒店治郎兵衛」が屋台でいなり寿司を始めた。 明治時代、三代稲荷屋治郎の店では一日一万個を売り上げたといわれる。 明治三十八年日露戦争大山大将凱旋の際は、東京市役所から三万個の注文があったらしい。
○大奥の雛祭り
徳川家光以降の御台所は宮家か京都より公爵の姫君を迎えていた。 その節句の雛飾りは京風であったといわれる。
☆雛道具(三曲)
佐賀県七澤屋 江戸時代後期 木製 漆塗 蒔絵
(箏)幅19.0cm 奥行3.7cm高さ2.3cm
(胡弓)幅2.0cm 長さ10.0cm
(三味線)幅2.6cm 長さ13.2cm
箏・三味線・胡弓の三つの絃楽器を総称して三曲。 牡丹唐草文の装飾から七澤屋製のものと思われる。 外箱の貼紙に「梅印」とあることから、十一代鍋島直大継室栄子の所用品とわかるが、箱の裏面には「七宝印」と記されている。 七宝印は十代鍋島直正の長女貢姫(慈貞院)のお印。 貢姫から栄子に譲られたものであろう。
○三月(道外十二月)
雛人形の夫婦喧嘩、中に入るは張り子の犬。
☆夫婦・めおと
フツーに読めば「おとめ」、元々日本の家族制度では女性が上だったといわれる。(母屋や角隠し、がその良例)
☆納雛の蕎麦(江戸時代)
三月四日雛人形をしまう際、蕎麦を食べる風習があったらしい。
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