グンマの昔:毒島城
○毒島城(赤堀今井)
沼の中にある毒島城を攻めようと、三千の敵軍が沼東方より攻め入った。 すると島が西へ動いた。 それで西から攻め入ると、今度は東へ動いた。 島は沼の主の大蛇が動かしていたのだった。 そこで、沼の周りに生えているブス(トリカブト)を石臼で砕き沼に投げ込み、大蛇ほ殺し城を攻め落とした。
※沼の主は大亀だったとの説もある。
(毒島城跡)
○毒島城(蛇体合戦)
毒島城(城主青木入道)へ赤石・三浦謙庭が三千騎の軍勢で攻め入るも、沼の中の毒島城は東へ・西へと移動し三浦軍勢を寄せつけなかった。 「これは沼の怪物が城を背負っている」と考えた三浦謙庭は、山からブス(毒草)を集めて石臼で牽いて沼へ流し込んだ。 すると、沼から大蛇が現れ・火炎を吹いたので三浦軍は全滅、大蛇も死んでしまった。
三浦謙庭はさらに三千の軍勢をたて・沼を渡り毒島城に攻め入った。 城内では全員自害していた。 ただ一人若君が落城前に逃れ、毒島姓を継いだとされる。
※藤原秀郷が大蛇の助けで逃げ延び、後の赤堀氏がうまれたともされる。
(古沢峰に残された石臼:もうない)
☆毒島
アイヌ人が、トリカブトを矢の先に付けて使っていた。 この矢毒を「ブス(附子)」とよんだのがはじまりといわれる。
☆トリカブト
トリカブトから作った心臓病薬が「付子(ブス)」、飲み過ぎると顔面が硬直し醜くなったので後にブスとなった。 松尾芭蕉がこの薬で死んだとの説もある。
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