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旧坂東家住宅

Minuma_bandou1○旧坂東家住宅・見沼くらしっく館
 さいたま市見沼区片柳1266-2、月休、048-688-3330

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☆坂東家と加田屋新田
 坂東家は紀州名草郡加田村の出身です。 初代助右衛門尚重は正保元年に江戸北新堀(日本橋)に住んでいた商人で、屋号を「加田屋」といいました。 助右衛門尚重は、延宝三年江戸に住みながら、その頃用水として伊奈半十郎忠治により開発されていた見沼溜池の一角に入江新田を開発しましたが、下流の村村の反対により享保三年二代目四郎左衛門尚政の時、元の溜池に戻しました。

 その後八代将軍徳川吉宗は新田開発を大いに推進し見沼溜井を新田として開発しました。 この時、坂東家の当主は三代目助右衛門尚常でした。 彼は祖父が開発した入江新田の再開発を幕府に願い出て許可されます。 そして江戸大阪町の住人らと協力して、六十五町二反余を開発し・江戸での屋号をとって加田屋新田と命名、代々この地の名主を務めました。 この加田屋新田は享保十六年筧播磨守の検地により、六百十四石二斗とされ、坂東家は四百六十五石七斗あまりを名請しています。 三代助右衛門尚常は享保十四年には幕府より見沼代用水東縁の新染谷の用水取り入れ口の見守役と、そこから木曾呂までの用水路の見廻役を命ぜられ、この役は名主役とともに幕末まで代々継承されました。 旧坂東家住宅は安政四年十代目助次郎の時の建築です。 その後も十三代目新助・十四代目貞市は、大正から昭和にわたり北足立郡片柳村の村長をつとめ、村政に貢献しました。

 旧坂東家住宅は片柳の加田屋新田を開発した、坂東家の屋敷をほぼ同じ位置に復原したもの。 寄せ棟の茅葺き建物で、建坪八十七坪・江戸時代末安政四年の建立で式台を持つ格式の高い住宅です。

 旧坂東家住宅は三時期にわけて造られており、床上部分が安政四年の建立であることが柱のほぞ穴の墨書により判明しています。 土間の部分の建立はこれより古く、中二階を持つ建物背面に突出した八畳の部屋が一番新しいものとされていますが、それほど大きな時期の隔たりはなく造られたものと考えられています。 向かって右手の土間は建物の間口約半分を占め、土間部分は壁により「ウマヤ」・「オトコベヤ」・「ダイドコロ」等の部屋に仕切られており、馬屋の部分は前面に突出しています。 板が貼られた「カッテ」が床上部分の「オクザシキ」から続いてあり、囲炉裏が設置されています。 床上部分は六間取りとなり、オクザシキの隣には「オモテ」があり、オクザシキから続く中2階を持つ「ハチジョウ」が建物北側に突出しています。 次に「ザシキ」と「ゲンカン」がありゲンカンには式台がついています。 西側部分は「オク」と「オクデイ」と呼ばれる部屋でオクデイは床の間と付書院を持ちます。 西側廊下の奥には湯殿と便所を設けています。 旧坂東家住宅は六間取りという大きな間取りを持ち、この地の名主の屋敷としての規模と格式を備えた家です。

横線540

Minuma_bandou9 井沢弥惣兵衛見沼代用水工事のおり、貨幣(一文銭?)を瓶に入れ・一握りで掴めるだけの賃金(現在額で日当数千円程度)を支払ったともいわれる。

※井沢弥惣兵衛(伊沢家)は紀伊国那賀郡溝ノ口村(現・和歌山県海南市野上新)の出身。 坂東家は紀州名草郡加田村出身、三代助右衛門尚常は享保十四年には幕府より見沼代用水東縁の新染谷の用水取り入れ口の見守役と・そこから木曾呂までの用水路の見廻役を命ぜられていたことから、井沢弥惣兵衛は坂東家に親しく出入りしていたらしい。

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