《グンマを話そう》
○日限地蔵様
ある昔、桐生安楽土に繻子の機屋があり、毎日朝早くから夜遅くまで娘達が機を織っていた。 そしてある晩から窓の外に坊さんが現れるようになった。 娘達がこわがるので、機屋の主人は火縄銃を撃った。 翌朝、血の跡を辿ると観音院まで続き、そこには肩に玉跡のある地蔵様が立っていた。
その夜、主人の夢枕に地蔵様が現れた。「毎夜みんなの家内安全を祈って訪ねていた。我は野天立っているのでお堂を建てて欲しい。そうすれば願いごとを望む日までにかなえよう。」
こうして、お堂を建て村中で祭るようになり、「何月何日までにこの願い事をかなえてください」と願掛けすると願いが成就するようになった。
《グンマを話そう》
○指太郎
ある昔、おじいさんとおばあさんがおった。 子供がいなかったので神様にお願いすると、おばあさんの親指がふくらんで子供が生まれた。 指から生まれたので「指太郎」と名付け大事に育てが、いつまでたっても指ほどの身丈だった。
ある日、馬の耳の中に入った指太郎は、馬を操って薪を売りに出かけた。 帰り道泥棒につかまりやっと逃げ出したと思ったら、狼に飲み込みれてしまった。 指太郎は狼の腹の中から「ご馳走のある所を教える」と言って狼を操りおじいさんとおばあさんの家まで戻ってきて、ご馳走がある小さな穴へと導いた。 狼はお腹がふくらみ穴から出られなくなり、おじいさんが家へ戻ってきたのを察した指太郎は狼の腹の中から叫んで助け出された。 それからは、三人で幸せに暮らしました。
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